
はじめに
近年、SNSやインターネット広告でよく見かける「お試し価格○○円!」というサプリメントや健康食品の宣伝。しかし、実際に申し込んでみると 「定期購入になっていて高額請求された」「解約できない」 などのトラブルが多発しています。
本記事では、実際にお試し価格のサプリメント広告に騙された60代女性の体験談をもとに、
- サプリメント詐欺の手口とは?
- 広告のどこをチェックすれば安全?
- もし騙されたらどうすればいい?
といった内容を詳しく解説します。

1. 「お試し価格」に騙された60代女性の体験談
980円のはずが…1か月後に12,800円の請求が!?
**田中洋子さん(65歳)は、健康維持のために血圧を下げるサプリメントを探していました。そんな時、SNSで「1日1粒で血圧を正常に!今ならお試し価格980円!」**という広告を発見。
口コミには、 ✔ 「飲んで3日で血圧が下がりました!」 ✔ 「薬をやめてこれだけで健康になった!」
といった絶賛の声ばかり。そこで、試しに購入してみることにしました。
数日後、商品が届き、さっそく飲み始めましたが、1週間経っても効果は感じられませんでした。
「まあ、すぐには効かないかも」と思い、1か月間継続。しかし血圧は変わらず、むしろ高くなっている状態。
そんな時、ポストにまた同じサプリが届きました。
「え?追加注文なんてしてないのに?」
驚いてカード明細を見ると…
『12,800円の請求』
すぐに販売会社に電話すると、
「お客様は定期購入契約になっています。最低6回の継続が必要ですので解約はできません。」
とのこと。
改めて申し込みページを確認すると、**画面の一番下に小さな文字で「定期購入」「最低6回」**と書かれていたのです。
「なんでこんな大事なことを小さく書いているの?」
そう思っても、時すでに遅し。田中さんは騙されたことに気づきました。
2. サプリメント広告詐欺の典型的な手口
1. 「お試し価格」のワナ
- **大きな文字で「980円!」「初回無料!」**と宣伝。
- しかし、**画面の下部や小さい文字で「2回目以降は通常価格」「最低6回購入」**などの定期購入条件を隠している。
2. 偽の口コミや誇大広告
- 「医師推薦」「芸能人も愛用」 → 実際には関係のない架空の推薦
- 「購入者の口コミがすべて好評価」 → 業者が投稿した偽のレビュー
- 「○○%の人が効果を実感!」 → 具体的なデータなし
3. 解約を難しくするカラクリ
- 「解約は電話のみ対応」 → 何度かけても繋がらない
- 「最低6回の購入が契約条件」 → 途中解約できない
- 「解約には書面が必要」 → 手続きを複雑にして諦めさせる
3. サプリメント広告詐欺を防ぐためのチェックポイント
1. 「お試し価格」「初回無料」に注意!
- 申し込み画面の小さい文字までしっかり確認
- 「定期購入」「継続条件」などの記載がないかチェック
- 「簡単に解約できる」と書かれているか?
2. 口コミや広告の信憑性を確認
- 「良い評価しかない」商品は疑う
- Googleで商品名+「詐欺」「口コミ」を検索
- 「医師監修」「芸能人愛用」の根拠があるか?
3. 支払い方法に注意する
- クレジットカードよりも代引き・後払いを選ぶ
- 少しでも怪しいと思ったら購入を控える
4. 騙された場合の対処法
1. すぐにクレジットカード会社に連絡
- 「不正請求の可能性がある」と伝え、支払い停止を依頼
- 返金の交渉を試みる
2. 消費者センターに相談する
- 全国の消費生活センターに連絡し、アドバイスを受ける
- トラブルの証拠(契約画面・メール・明細書)を保存する
3. 悪質業者を通報する
- 消費者庁や国民生活センターに情報提供
- 被害を広めないために口コミやSNSで注意喚起
5. 社会としてできること
このような詐欺をなくすためには、社会全体での取り組みが必要です。
- サプリメント広告の規制を厳しくする(誇大広告の取り締まり強化)
- 定期購入の条件を明確に表示する法律の制定
- 消費者教育を推進し、高齢者が詐欺に遭わないようサポート
まとめ
サプリメントや健康食品は、本当に良いものを選べば健康をサポートしてくれる素晴らしいものです。しかし、その**「健康になりたい」という気持ちを悪用した詐欺業者が多いのも事実**です。
「お試し価格」や「初回無料」には要注意!
もし「これって詐欺かも?」と思ったら、すぐに調べて、家族や専門機関に相談しましょう。
この記事が、皆さんの大切なお金と健康を守るための参考になれば幸いです。