

はじめに
年齢を重ねると、「怖い顔になった」「怒ってるの?と言われる」といった声をよく耳にします。
実はその“しかめっ面”、自分では気づかないうちに定着してしまっていることが多いのです。
でも、大丈夫。顔つきは変えられます。
今回は、72歳の女性・由美子さんの体験を通して、「笑顔を取り戻すリハビリ」についてご紹介します。
由美子さんの告白
私は72歳の由美子と申します。
若いころはよく笑う方で、「笑顔が素敵ね」と言われることもありました。
でも、子どもが独立し、夫が定年を迎えてから、日々の会話も減り、なんとなく笑う機会もなくなってしまいました。
ある日、近所の人から「いつも怒ってるみたい」と言われて、ショックを受けました。
さらに、孫に「ばあば、怖い」と言われ、鏡を見たときに、自分の顔が昔とまるで違うことに気づいたんです。
それから、私は“笑顔を取り戻す”ことを決めました。
なぜシニアはしかめっ面になりやすいのか?
シニア世代がしかめっ面になりやすいのには、いくつかの理由があります。
- 顔の筋肉(表情筋)の衰えにより、口角や頬が下がる
- 皮膚や脂肪のたるみにより、不機嫌そうな印象に見える
- 会話や感情表現の減少により、顔の筋肉を使わなくなる
また、日本の文化的背景も影響しています。
「感情は控えめに」という風潮が長年続き、笑顔を出すことを恥ずかしいと感じる人も多いのです。
笑顔がもたらす効果
表情を意識して笑顔を作ることで、脳は「今、自分は安心している」と錯覚します。
その結果、セロトニンやエンドルフィンといった“幸福ホルモン”が分泌され、気持ちも前向きになります。
笑顔は、まさに「心と体のセルフケア」なのです。

今日からできる!笑顔のリハビリ5選
- 鏡に向かって毎朝微笑んでみる
- 割り箸を横にくわえて1分間キープする笑顔トレーニング
- 「イー」「ウー」と口を大きく動かす表情筋体操
- 「ありがとう」を1日5回意識して言う
- 笑顔になれた瞬間を日記に書いてみる
これらを続けることで、自然と表情がやわらぎ、周囲との関係も変化していきます。
顔つきが変わると、人生が変わる
笑顔を取り戻した由美子さんは、次第に人との会話が増え、外出が楽しくなり、孫との関係も温かくなったと話します。
「自分の顔が好きになった」と語る由美子さんのように、顔つきが変わることで、心のあり方や人間関係、そして生き方までもが変わっていきます。

おわりに
しかめっ面は、心のクセのようなもの。
でも、そのクセに気づき、向き合うことで、何歳からでも笑顔は取り戻せます。
今日から、鏡の前でそっと笑ってみませんか?
あなたの笑顔は、きっとこれからの人生をもっと明るく、やさしくしてくれるはずです。