年金が少なすぎて生活できない…67歳女性のリアルな現実と専門家のアドバイス

【はじめに】

老後は年金でのんびり暮らせると思っていた――
でも、現実はそんなに甘くありません。

今回は、67歳の田中節子さん(仮名)のリアルな声をご紹介します。
「家もある、借金もない、娘もいる」それでも不安が消えない理由とは?

また、シニアライフカウンセラーとして活動されている川島弘美さん(73歳)の視点から、
年金制度の仕組みと、今からできる現実的な対策についても詳しく解説します。


【67歳女性・田中節子さんの告白】

静岡県に住む67歳の節子さんは、夫と2人暮らし。
若い頃は専業主婦として家族を支え、いまは年金で暮らしています。

月々の年金は、夫婦合わせて18万5千円ほど。
「ギリギリだけど、なんとかなる」と思っていたところ、ある日、ガス給湯器が故障。
買い替えで35万円の出費が発生しました。

この出来事がきっかけで、節子さんは「将来が見えない」という強い不安に襲われます。

「お風呂が壊れただけで、こんなに不安になるなんて思わなかった」
「次は屋根が壊れたら?トイレが詰まったら?」
「娘に迷惑をかけたくないけど、自分ひとりじゃ暮らしていけないかもしれない…」

持ち家が“安心材料”どころか“将来の不安要素”になってしまうという、切実な現実。
これは、他人事ではない人も多いのではないでしょうか。


【専門家・川島弘美さんによる解説】

川島弘美さんは、長年高齢者支援に関わってきたシニアライフカウンセラーです。
ご自身も年金生活を送るなかで、多くの方から不安の声を聞いてきたそうです。

▶ なぜこんなに不安になるのか?

「将来が見えない」――
これこそが、老後不安の最大の要因です。

「何が起こるか分からない」ことが、心を不安定にしてしまうのです。
そして、その不安の原因の多くが「年金の少なさ」に直結しています。

▶ 年金制度の背景とズレ

日本の年金制度は、昭和の「夫が働き、妻が家庭を守る」というモデルで作られました。
しかし、現代では非正規、共働き、離婚、単身高齢者など多様な家庭の形が当たり前。
制度とのズレが、年金格差・生活の不安を生んでいます。

▶ 世界との比較

北欧などでは「高税・高福祉」の仕組みが整っており、
公的年金だけで安心して暮らせるようになっています。

一方、日本は「自助努力」型。
私的年金や資産形成ができなかった人ほど、苦しくなってしまうのが現実です。


【今からでもできる4つのこと】

川島さんは、「不安に押しつぶされないために、今からできることがある」と語ります。

1. 制度を知る

自治体によって、高齢者向けの給付金や医療費助成、住宅修繕補助などの制度があります。
地域包括支援センターや年金事務所に相談しましょう。

2. 固定費の見直し

スマホ代、保険、電気・ガスなどの契約を見直すことで、毎月の支出を抑えられます。

3. 社会とのつながり

地域の集まりやサークルに参加することで、孤独感や精神的な不安がやわらぎます。

4. 無理のない範囲で働く

シルバー人材センターやパートの仕事など、
週に数日・数時間働くことが生活と心の安定につながることもあります。


【自分を責めず、一歩ずつ前へ】

「もっと貯金しておけば…」
「どうして準備しなかったのか…」
そんなふうに、自分を責める方も多いかもしれません。

でも川島さんは、こう語ります。

「制度や社会の仕組みにも原因があるのです。
あなたが悪いわけではありません。
何歳からでも、人生を立て直すことはできます。」


【まとめ】

年金だけでは生活できない――
それは、あなただけの悩みではありません。

不安を抱えながらも、情報を知り、行動を始めることで、
少しずつでも前向きな老後に近づけるはずです。

まずは、「知ること」から始めてみませんか?


【YouTubeでも詳しく解説中!】

今回の内容はYouTubeでもご紹介しています。
動画では、節子さんのリアルな告白と、川島弘美さんの解説をわかりやすくまとめています。